感性を回復させるキャリアブレイクについて

メンタル

働いてて感じる違和感やモヤモヤに対して「今の会社で働き続ける」か「転職する」かの2択になる人が多いのかなと思いますが、第3の選択肢としてキャリアブレイクという考え方があります。

キャリアブレイクとは、一時的に雇用から離れる離職や休職などのキャリアの中にあるブレイク期間のことです。欧州やアメリカでは一般的な言葉だそうです。

北野貴大さんの「仕事のモヤモヤに効くキャリアブレイクという選択肢」を読んだのですが

どのような人にキャリアブレイクが必要なのか?キャリアブレイクをした人は、どのような経過を辿るのか?世間・企業からの評価などが分かります。とても勉強になったのでご紹介します。

私は、特に仕事に忙殺されているような人はキャリアブレイクをすることで自分の感性が回復して、いいキャリアを歩めるようになる可能性が高いなと感じました。

35人に1人がキャリアブレイク中

令和2年の転職者数は319万人で1か月以上の離職期間を持った人は147万人と推定されます。常用雇用者が5100万人いるので147÷5100×100≒2.8%なので100÷2.8=約35人。約35人に1人は一か月以上のキャリアブレイクを取ってると推定されます。

キャリアブレイクの4つの入口

①ライフ型

妊娠出産のための育休。ケガや病気のための療養のための離職。パートナーとの結婚や転勤など人生のライフイベント中で発生するキャリアブレイクをライフ型と呼びます。

②グッド型

HSP(ハイ・センシティブ・パーソン)という言葉が出てきたように、今まで見えたいなかった自分の特性に目を向ける人が多くなってきました。その特性に合った良い(グッドな)働き方を見つけることを目指すために、休職や離職を使って心身の改善と自分の客観視、グッドに働ける環境を模索するキャリアブレイクがグッド型です。

③センス型

感性が失われた状態で考える人生にワクワクしない、将来が楽しそうではない、そもそも人生をゆっくり考え直す時間がない、などの理由から一時的に自分の時間を取って感性を回復させ、人生を作っていきたいと考える人がこのセンス型に当たります。

④パワー型

ワーキングホリデーや海外留学、世界一周をしたいというような挑戦心を持ったモチベーションの高いキャリアブレイクがパワー型です。挑戦するために一旦雇用から離れて、休む期間を得るのがパワー型です。

会社の常識が全てになってしまう文化中毒

会社にいると理由がよく分からない習慣や謎のルールがありますよね。会社に入ったら、そういった腑に落ちない文化(ルール)に従い続けることで、自分の心が浸蝕されてしまい、知らず知らずのうちに自分の感性が失われていきます。このことを文化中毒と言います。

この社内文化に共感して誇り思っている会社員も多くいます。ある人には毒でもある人には誇りなのです。

キャリアブレイク後の3パターン

①実は意外と多い復職

仕事が忙しくて、近視眼的に忙殺されてしまうと、本当にやりたかった事も苦痛になってしまうケースが多いです。一旦、休むことで、やっぱり元の仕事が好きだということを再確認して復職となります。

このように納得感を持って復職するタイプの他に、好きな趣味や活動・小さな仕事を持って復職するタイプの人もいます。このタイプは、自分の好きなこと・やりたいことを会社外で見つけて、人生という枠組みの中で、うまくバランスを取って復職します。

②王道の転職

今までの会社に合わないなら転職をまず考えると思いますが、その転職の中にも様々なパターンがあります。

リスキル型:休んでいる間に、やりたいことが見つかりそのための資格や勉強を行って転職するタイプです。デザインやプログラミング医療事務など厚労省がサポートしている職業訓練の制度もあります。

活動縁型:休んでいる間に、移住したり、やってみたかったことをしたりといろいろな活動をする中で、今まで会わなかった人や価値観に触れる活動をする中の縁で、就職先が決まるタイプです。

③起業・フリーランス

社会から離れてみて本当に自分がやりたいことを見つけ起業する人もいますし、小さく試したことが花開いてフリーランスの道に進む人もいます。そういえば好きだったことが仕事になった人たちがたくさんいます。

キャリアブレイク中の5段階

STEP1. とにかく飽きるまで休む解放期

働いてるときにやりたくてもできなかったことをやって、開放感を楽しみます。旅行に行く、銭湯に行く、映画を見る、ゲームをするなどして飽きるまでやりたかったことをこなしていきます。

STEP.2 所属がないことの不安感:虚無期

やりたいことが1段落すると今まで新鮮だった自由な時間に飽きてきて虚無感が現れ始めることがあります。周囲の人やSNSで心無い言葉を浴びたり、社会のレールから外れた罪悪感などを感じたりすることがあります。

STEP.3 本当の声を聴き始める:実は期

実は、~に興味があった。実は~をやりたかった。実は~で暮らしてみたかった。などそういえば、好きだったことややりたかったことが見えてきます。

STEP.4 再び社会との距離を探る:現実期

今までは、自分中心にキャリアブレイクを送ってきたのですが、このあたりから現実が現れてきます。ありたい姿に対して、スキルが足りなかったり、希望してい職種の募集がなかったり、採用が狭き門だったりします。

STEP.5 自分のキャリアブレイクを定義する再接続期

前述の時期を通して、多くの人は社会に再接続していきます。

大切にしたいことを知るための感性

英語のsenseから派生した形容詞に「sensitive」「sensible」があります。sensitiveは、敏感な、繊細なという意味です。sensibleは、道理にかなったという意味です。キャリアブレイクをする人は、繊細な自身の感覚と、道理にかなった人間が本来やるべきことを守っていきたい気持ちがあるのでは?

意味も分からず売り上げを上げるよう言われて、納得できないまま働いている人は自分の感性が壊されそうに感じているかもしれません。感性を美的センスのような狭義でとらえるのではなく、あなたがしたい本質的なことと捉えて、これからの働き方に生かしていくことが求められている気がする。と書かれています。

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